「Claude Code(クロード・コード)」は、Anthropic(アンソロピック)社が開発した、CLI(コマンドラインインターフェース)に特化した自律型AI開発エージェントツールです。ターミナル上で動作し、開発者がコードを書くタスクを効率化・自動化するために設計されています。
Claude Codeの主な特徴と機能
1. ターミナル中心の操作
CLIでの動作: 開発者が普段使用しているターミナル(黒い画面)内で直接動作します。他のチャットウィンドウやIDE(統合開発環境)のプラグインとしてだけでなく、開発の中心となる場所でシームレスに作業を行えます。
既存の開発環境との統合: Gitや各種コマンドラインツールと連携し、既存のワークフローに組み込むことが可能です。
2. コードベース全体の理解と処理
広範なコンテキスト保持: 複数のファイルや異なるプログラミング言語を横断し、コードベース全体の依存関係やプロジェクト構造を把握しながら作業ができます。
多言語対応: Python、JavaScript、Go、Javaなど、主要なプログラミング言語に対応しています。
3. エージェント的な機能(自律的な実行)
自然言語による指示: 自然言語(例:「この機能を追加して」「このバグを修正して」)で指示を与えるだけで、Claude Codeが計画を立て、コードを書き、テストを実行して動作確認を行います。
複数ファイルの横断的修正: 大規模なリファクタリングや機能追加で、関連する複数のファイルをまたいで一貫した修正を提案・実行します。
安全かつ段階的な実行: ファイルの書き込みやコマンドの実行など、システムに変更を加える操作を行う前に、デフォルトで許可を求めてくるため、安全性を保ちながら作業を進められます。
4. 主な用途
| 機能 | 詳細 |
| コード生成 | 要件に基づいた新しいコードを様々な言語で生成します。 |
| デバッグ・修正 | バグを特定し、エラーメッセージに基づいてコードベースを分析し、修正案を実装します。 |
| リファクタリング | 既存コードの最適化や、読みやすい形への改善(リファクタリング)を提案・実行します。 |
| コード補完 | 開発中のコードを解析し、次に書かれるべきコード行や関数を予測・提案します。 |
| ドキュメント生成 | コードや関数の概要、引数などに基づいてドキュメントやコメントを自動生成します。 |
| Git操作の自動化 | ブランチ作成、コミット、プルリクエスト(PR)生成などのGitワークフロー操作を自動化します。 |
5. 高度な機能
CLAUDE.mdファイル: プロジェクトのルートディレクトリにこのファイルを配置することで、チーム全体の開発ルールや、Claude Codeに実行させたい特定の挙動を記載し、共有することができます。
プラグイン: スラッシュコマンド、エージェント、外部データソース(Google Drive、Figmaなど)への接続(MCPサーバー)など、機能をカスタムコレクションとしてまとめることができます。
チェックポイント: 進行状況を保存し、いつでも以前の状態に巻き戻せる機能(ロールバック)を提供します。
Claude Codeの技術的背景
Claude Codeは、Anthropicの高性能な大規模言語モデル(LLM)であるClaudeの、特にコーディングと推論に特化した能力を活用しています。
特に、新しいモデルバージョン(例:Claude Sonnet 4.5)は、コード理解、生成、デバッグ、複雑なエージェント構築能力において高い評価を受けています。Claude Agent SDKは、Claude Codeの背後にあるインフラストラクチャと同じものであり、コーディング以外の広範なタスクにも応用されています。